未知の体験である、内痔核根治手術と入院
不安とおそればかりでしたが、終わってしまえば、手術からあっという間に時間が過ぎてしまったように感じます。
手術後は、早い人で一ヶ月、遅くても二~三ヶ月で創も完治する目安となります。
私自身のケースとなりますが、手術後の三ヶ月間をまとめましたのでご紹介します。
痔 手術後の痛み
これから痔の手術をしようとしている方がいらっしゃったら、一番気になるところではないでしょうか。
痔の手術後の痛みはピークはどこで、いつまで続くかという点は私自身も気にはなっていましたが、いざなってみてこういうものかということがよく分かりました。
手術直後(麻酔がきれてから)
手術後直後の麻酔がきれてからの痛みは尋常ではありません。
じっとしていても、ズキズキ、ズキズキしている状態で、横になっていて、お尻に負荷がかかっていなくても、この状態です。
この時点では、ロキソニンなどの鎮痛剤を飲んでいないと、私自身は耐えられませんでした。
例えるなら、お尻の穴に鋭利な尖ったもので突いたり、クリップのようなもので柔らかい部分を挟んでいるんじゃないかと思うほどの痛みでした。
手術翌日から退院まで
私の場合は、退院するまでに痛みがなくなることはありませんでした。
手術直後は痛みのピークで、徐々に痛みは緩和されていきましたが(慣れてきたのかもしれませんが)、痛みがおさまることはありませんでした。
ベッドで食事をする時もそうですが、あぐらをかくはもちろん、正座することも痛くてできず、ベッドに横になって食事をしていたぐらいです。
歩行時
歩くたびに、ズキン、ズキンとした鈍痛がはしりました。
これで分かったのが、歩いている時でも無意識に肛門付近に力を入れているんだということです。
そのため、歩くときは、ヨチヨチ歩き、なるべく歩幅は小さく、かつゆっくりと足を進めることにして過ごしていました。
もちろん入院中なので、それほど距離を歩くことはありませんが、トイレに行くとき、売店に行くとき、御風呂に行くとき、面会スペースに行くときぐらいですが、やはり、そうとう難儀しました。
排尿時
意外ですが、排便に続いて第二位の痛みです。
おしっこなので、肛門には関係ないと思いきや、そんなことはありません。
少しでもいきもうとしたら、ズーン、ズーンと鈍痛がはしります。
腰椎麻酔直後のおしっこのでにくい状態で、出そうとすると、出ずらいおしっこと痛みの相乗効果でさらに悪循環に陥っていました。
排便時
これも、みなさん気になるところではないでしょうか。
ご想像の通り、手術後の痛み第一位です(器具での肛門への直接の検診などは除く)
あたりまえですが、排便するためにいきみます
肛門に力を入れます
痛くないわけがありません
そして、排便中も傷口を通過します
これも痛くないわけがありません
座浴トレイでお湯を入れながらでも痛い状態でした
それでも、お湯であたためつつなので、緩和されていましたが、そのままするとなったらどうなるだろうと、想像したくないほどの痛さでした。
椅子に座る
円座のない平面の椅子に直接お尻をつけて座るのは困難極まりないものでした
退院後
家に帰宅してからの数時間の自宅療養でもジンジンとしておりました
会社へ出勤し始めてからも、完全に痛みはおさまるわけでもなく、鎮痛剤のお世話になっており、約4週間で鎮痛剤を飲まずに何とか過ごせる状態にはなりました。
痔 手術後の排便
手術後 初めての排便
手術後2日目ほどに、座浴トレイでしゃがんでいる時に、自分自身でも意識せずにしておりました。
痛みで感覚もなく、排便した感がなかったことは記憶しています。
入院中の排便
座浴トレイなしではできませんでした。
座浴トレイにお湯を入れてあたためて、何とかできていた状態でした。
退院直後 自宅での排便
帰宅直後は、排便後、すぐにお風呂にかけこんでシャワーであたためる、時間的余裕がある時は、風呂釜にお湯をはって入っていました。
排便直後のジンジンとした痛みを和らげる唯一の方法でした。
会社復帰後の排便
手術から一ヶ月経過してからは、会社でもたまに排便する時がありました。
やっと、この頃になると、何とかウォッシュレットの水流を最低レベルにして、何とかできるような状態にはなっていました。
痔 手術後の通院
通院の間隔
通院の間隔は、2週間もしくは3週間の1回での間隔でした。
術後三ヶ月間は、特に症状が悪化することもなく、無事に過ごしていました。
診察内容・処置内容
基本的に排便状況や、かわったことがないかを問診して頂き、あとは患部を直接診て頂き、治り具合や変化がないかを確認するのみで、患部に対する薬や処置はありません。
通院期間
10月頭に手術、入院して、11月、12月と通院していました。
痛みもおさまり、年明けてから、あと数回で終わりかなというところでした。
(この時点で内痔核はよかったのですが、この時点では肛門周囲膿瘍となることは夢にも思っていませんでした)
痔 手術後のおなら
痔と肛門とおなら
これは密接に関係しています。
あくまで、私の感覚だけかもしれませんが、手術後のおならの回数が増えているように思えます。
大きな音もなく、においも少ないのですが、会社にいてもどうしても一日7~8回は無意識のうちに出てしまっていました。
痔 手術後の薬の服用
使用していた薬
使用していた薬は、痛みがあるうちはロキソニン(鎮痛剤)で、あとは軟便剤と整腸剤です。
直接患部に塗るような薬などはありませんでした。
使用していた期間
ロキソニンは約4週間、軟便剤と整腸剤は約三ヶ月弱の使用でした。
痔 手術後の浸出液
入院中の状態
入院中は、最初は血液まじりの浸出液で、時間の経過とともに茶色い状態に変わっていきました。創が治る過程では必要なものということで、出産後用のガーゼをあてて過ごしていました。
退院後の状態と継続期間
私の場合は長かったのかもしれません。
約三ヶ月弱まで続きました。
終わりの頃は、ほんの少量でしたが、なかなかおさまりませんでした。
浸出液の対処方法
入院中は出産後用のガーゼを使用していましたが、退院後はもっぱら生理用ナプキンを使用していました。これがジャストフィットでした。
痔 手術後の日常生活への復帰
車の運転
事情があって、退院後二週間で乗らざるをえない状態となりましたが、円座でなんとか運転することができました。
それ以外は、積極的に乗ることはしてませんが、あまり苦はありませんでした。
温泉
浸出液が多量に出ている間は、好ましくありませんので、行きませんでしたが、
約二ヶ月後に、温泉に入りました。お風呂の暖かさは、普通の家庭用風呂でも癒してもらえますが、大きな湯船のある温泉は、痔の術後のケアには最適です。
飲酒
お酒は手術後、約一ヶ月半ほどでほんの少量飲みました。
久しぶりに飲んだお酒は非常においしかったことを記憶しております。
食事(特に香辛料)
唐辛子系は特に注意して、食べないようにしていました。
術後三ヶ月ぐらいで、中華で忘年会をしたときは、辛い麻婆豆腐を食べましたが、そのころでは大丈夫でした。
私の場合は、だいたい三ヶ月で、通常の生活に戻りつつありました。
聞く話では、少し回復が遅かったようにも思えますが、着実に内痔核根治手術からの回復ができていました。
通院こそ、まだしておりましたが、年があけて少しいけば通院も終わりだなと思っていました。
まさか、この後におこる肛門周囲膿瘍のことは、微塵も思っていませんでした.....